短歌 寺井淳選

青空の冬の一日の洗濯に混じるティッシュの白く降りくる     出 雲 下〓(崎の大が立の下の横棒なし) 文枝

 【評】ポケットに、ティッシュを入れたまま洗濯してしまった、いわゆるトホホな状況。しかし、一首の姿の格調の高さは紛れもない。このギャップが歌の興趣を盛り上げている。

小雪舞う外を見上げて欠伸する小猫は避妊手術に向かう      大 田 坂本 恵子

 【評】欠伸(あくび)している小猫は、まだ世界の仕組みを知らない。人間にとって猫の避妊手術は、いわば次善の仕組みだけれど、小猫にとってはどう...