1986年4月26日午前1時23分、ソ連のチョルノービリ(チェルノブイリ)原発4号機が試験運転中に爆発した。現在のウクライナで、ソ連が独自開発した原子炉が引き起こした史上最悪の原子力災害から40年。ソ連指導部の厳しい情報統制の中、詳細を知らされぬまま事故処理に当たり被ばくした原発作業員や医療従事者、そして立ち入り禁止となった原発30キロ圏内に「不法」に暮らす女性は今、何を思うのか。(共同通信=飯沼賢一)

 ▽夢だと信じたい

 あの日、ニコライ・ソロビヨフさん(67)はチョルノービリ原発のタービン建屋で夜勤中だった。地震のような揺れに気づき、周囲を見渡せる位置まで上がると、屋根が吹き飛び、円筒形の青白い閃光(せんこう)と黒い粉じんを噴き上げる4号機の原子炉建屋が目に入った。

 持ち場に戻る際、4号機にいた同僚のビャチェスラフ・ブラジニクさん=当...