風のヘリテージ株式会社(本社:京都府京都市、代表取締役:他力野 淳)は、新ホテルブランドシリーズ「Kazeno Heritage」の世界観を築くクリエイティブとコラボレーターを発表いたしました。清水 恵介、熊谷 正晴、藤田 佳子、山本 考志、河野 貴之らと共に、文化財に滞在するリジェネラティブな宿泊体験を設計し、原 摩利彦によるオリジナルの館内音楽や日本香堂によるオリジナルの香りなどを通じて、五感を吹き抜ける無形の風をお届けします。これらのクリエイティブは、Kazeno Heritageブランドシリーズの運営ホテルに導入予定です。

Kazeno Heritageは、城郭や邸宅などの歴史的建造物や地域に受け継がれてきた無形の文化を、泊まる体験として未来へつないでいく新ホテルブランドシリーズです。
本日2026年6月3日(水)、東京・銀座のTHE GRAND GINZAにて開催した「Kazeno Heritage ブランドラインアップ発表会」において、その世界観を構成するクリエイティブの要素を発表いたしました。「ヘリテージ・リトリート」という旅の体験価値を具体的なクリエイティブへと変換する過程として、国内外で活躍するコラボレーターが参加。世界観の礎となる施設名称やステートメントから、シンボルやロゴ、内装や演出、音楽や香りに至るまで、その一つ一つは、コンセプトに基づいた新しい旅に欠かせないピースとなります。
ステレオタイプを超えて、日本の美しさを再解釈する
海外から見た“日本らしさ”は、いつの間にか特定の都市や記号に偏り、ステレオタイプとして消費されることも増えています。しかし、日本の本当の豊かさは、地方都市に残る重要文化財、自然そのものの生命力、人の暮らしの中に残る手仕事や食、祭、まちなみの陰影の中にも宿っています。Kazeno Heritageでは、日本を一つの文化的IPとして捉え直し、その価値を宿泊体験として編集・運営していきます。
そのブランド表現には、日本を代表するクリエイターたちの視点が不可欠でした。日本文化を宿す空間に、国際的な審美眼と、感情をデザインする体験を掛け合わせることで、従来の観光イメージでは届かなかった日本の美しさを、新しい旅のかたちとして提示します。
多彩なクリエイターたちが手掛けるKazeno Heritageは、これまでにないホテルブランドの体験価値を提案します。これらのブランドアイテムは、「風の」第一号施設として2026年7月17日(金)にグランドオープン予定の「風の 倉吉」以降、各施設へ段階的に導入します。
中村 優斗監督による「風の 倉吉」を舞台にしたブランドムービー
国内外で活躍するクリエイティブメンバーをコラボレーターとして起用
清水 恵介氏・藤田 佳子氏による世界観の共同構築
Kazeno Heritageのブランド開発において、清水 恵介氏と藤田 佳子氏がブランドの核となる世界観、表現を共同構築しました。清水氏は、ブランド全体のクリエイティブの世界観を統括。藤田氏は、VI、シンボル、ロゴ、サイン、客室ツール、ボトルデザイン、ブランドアイテムなど、視覚表現とプロダクトまわりのデザインを担当しています。清水 恵介氏コメント
‟AIが効率を極める時代、私たちが目指したのは、数値化できない知恵や感性の総体である『人文知』への回帰です。土地の光や手触り、静けさに身を置き、『本質』に触れることで、内に眠る豊かな感性を呼び覚まし、本来の健やかさを取り戻していく。心身を回復させるプロセスを補う美しさ『BEAUTY FOR RETREATS』を掲げ、滞在体験を設計しました。倉吉を皮切りに、旅を通じて土地の物語を紡ぎ、訪れる方々と一緒にこの風を楽しんでいければと思います。”
清水 恵介 クリエイティブ統括(共同)
クリエイティブディレクター、アートディレクターとして、Netflix Japan、ユニクロ、資生堂、日産自動車、無印良品など数多くの企業のキャンペーンを手がける。YouTube「THE FIRST TAKE」やNHK音楽ドキュメンタリー「おかえり音楽室」で企画・クリエイティブディレクションを担当。2025年に映画「青春イノシシ ATARASHII GAKKO THE MOVIE」で監督デビュー。カンヌライオンズ金賞、NYADCグランプリ、ACCグランプリなど受賞多数。
熊谷 正晴氏によるステートメント・名称開発
マスターブランドの設計と施設名称は、密接に結びついています。風景、風習、風情、風味、風物詩。土地に根づく目に見えるもの、目に見えないものをつなぐ言葉としての「風」。そして、気候、地形、歴史、人の営みが重なり合って生まれる「風土」という言葉。「風」という言葉をめぐる深い議論を経て、地域全体に滞在し、その土地の文化や営みに触れる宿を「風の」と名づけ、Kazeno Heritageブランドシリーズのひとつとして位置づけました。熊谷 正晴氏コメント
“美しいネーミングであることは大事。それ以上に、語りたくなるネーミングであることはもっと大事だと思いました。視察させていただく中で浮かんだ「風土」という言葉。そこには単に気候や景観だけでなく、人の営みという視点も入っています。人によって築かれた歴史的建造物を「土」とするならば、それを土台に紡ぎ出される「風」にも当然、個性があり、豊かさがある。風景・風習・風情・風味・風物詩…そこから「風の」に至りました。”
熊谷 正晴 ブランド言語(ステートメント/ネーミング) / 株式会社BEARS
クリエイティブディレクター、コピーライター。博報堂を経てTBWA HAKUHODOに所属し、2018年にはTBWA Melbourneで研鑽を積む。2022年にBEARSを設立。ソニー・コンピュータエンタテインメント「最後の一撃は、せつない。」や日産自動車「やっちゃえNISSAN」キャンペーンなど、強いメッセージ性を持つ広告で知られる。TCC賞、ACCゴールド、クリエイター・オブ・ザ・イヤーメダリストなど受賞多数。
藤田 佳子氏によるビジュアル・アイデンティティ設計
ブランドシンボルである「風構え」の開発に始まり、和文/欧文のロゴタイプ、日本語のかな表現を取り入れたサイン、客室ツールなどを展開していきます。ヘリテージの「H」にも見えるような、その建物に昔からあったような、そうした土地や時間の尺度についての考えがそのデザインには反映されています。過度に主張せず、空間の中で自然に見つかること。そうした思想をもとにビジュアル・アイデンティティが設計され積み上げられていきます。
一文字ずつ客室の名前に「ひふみ祝詞」を採用、ブランドシンボルを施したルームキー、水のように流れ繋がる筆文字をあしらったアメニティボトル。
藤田 佳子氏コメント
‟古くからある文化を継承する新しいブランドが誕生する。解釈の余白を多分に残した物語性のある名がそこに置かれた。時間の連なり、文字のつながり。連綿としたイメージが立ち上げられた。
ストーリーを書き記すのは文字である。その原典に造形上のアイデアを求めた。近代以前に用いられていた変体仮名を起点としてシンボルやロゴタイプを立ち上げていった。客室の名前には、「ひふみよいむなや」と思わず口にしたくなる響きそのものを一文字ずつ採っている。これは日本に伝わる祈りの言葉であり、数え歌でもある「ひふみ祝詞」に由来する。
このようにして、連綿と続く時間や途切れることなく受け継がれる文化というものを、言葉や文字の側面から繰り返し捉え直すことで、ブランドのアイデンティティを積み重ねていった。古に根差したこの造形が、事業の枠を超え、日本文化の未来のかたちに少しでも関わることができればと思う。”
藤田 佳子 クリエイティブ統括(共同) / 株式会社サン・アド
デザイナー、アートディレクター。東京藝術大学大学院デザイン専攻修了後、サン・アドに入社。東京駅グランスタ「ふくらむちゃん」、「サントリー山崎蒸溜所」、「サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場」、ホテル「香林居」やゲーム「おさんぽBINGO」など、ブランディングをはじめ、商品開発、パッケージデザイン、空間デザインまで幅広く手がける。主な受賞にADC賞、JAGDA賞、JAGDA新人賞。
山本 考志氏(FF&E/OS&E)による内装と装飾
内装および装飾は、山本 考志氏がセレクションを担当しました。その土地に長くあったもの、これから長く残っていくもの、そして建物の記憶を邪魔しないもの。Kazeno Heritageのインテリアは、空間を飾るためではなく、建物と土地の背景を静かに引き出すためのものです。滞在中にその土地の文化や時間に触れるための小さな入口として、照明や器、客室やラウンジにしつらえる装飾品などを配置しています。
旧相馬家 Kazeno Heritageの内装。建築が持つ和洋折衷の精神を継承し、東洋の美を象徴するMUNI Carpetsや西洋の現代作家による作品を取り入れた客室。
山本 考志氏コメント
“歴史ある有形の地から紡がれる無形の風を、工芸や備品を通して感じていただける環境を目指しました。日本各地の手仕事や現代作家の作品を取り入れながら、その土地の風土や文化、時間の蓄積に寄り添う空間を構成しています。時代を超えて受け継がれる価値と、常に新鮮な感覚をもたらす現代性。その両立を目指し、滞在のたびに新たな発見と豊かさに出会える体験を提案します。”
山本 考志 セレクション(FF&E/OS&E) / OCTOBER
インテリアショップ勤務を経て、輸入家具商社や外資家具ブランドで経験を積み、2024年に独立。日本発のデザイン誌「Ilmm」の創刊メンバーとして企画・運営に携わる。造形作家として「HOW TO WRAP_」「TENSEGRITYLAB.」を展開し、立体表現の探求を続ける一方、ショップのMDやインテリアプロジェクトのコーディネートも手がけ、多面的に活動している。
日本香堂によるオリジナルの香り
Kazeno Heritageのために、日本香堂が制作したオリジナルの香り「After the scene」は、旅先で美しい風景に出会った後、心に静かに残る余韻を表現しています。稲藁をはじめとする地域に根付く自然素材と、その背景にある文化的な物語に着目した制作を続けるクリエイティブユニット、Straftによる藁のエッグベッドに置かれる白磁の卵“egg”は、日本のやきものの源流の一つとして、四百年以上の歴史を誇る「肥前吉田焼」。アロマオイルを染み込ませ、「和の風」の香り漂うフロントでお客様をお迎えします。すっきりとしたバンブーグリーンに、ベルガモットの清々しさ。
心をほどく緑茶の香りと、日本的な静けさを感じさせる畳のニュアンス。
さらに、ヒノキや杉の木々の香りを重ねることで、歴史的建造物に足を踏み入れた時の安らぎや、土地に包まれるような感覚を表現しています。
竹林にそよぐ穏やかな風、青々とした葉の気配、心温まる緑茶の香り。
Kazeno Heritageが大切にする「癒し」と「安らぎ」を、空間の中で静かに感じていただくための香りです。

「After the scene」アロマオイルとミスト、アロマストーン”egg”と“egg bed”
香調
Top - Bergamot, Bamboo
Middle - Green Tea, Tatami
Last - Hinoki, Cedarwood
河野 貴之氏による空間に静かに寄り添うためのユニフォーム
ユニフォームはファッションブランド 「UNDECORATED」のディレクターである河野 貴之氏がデザインを担当。主張せず、過度な装飾を排し、目立たないながらもそこには静かな意志がある。着る人の動きやすさ、快適さを最優先に設計しながら、歴史的建造物や日本の風景に自然に溶け込む、“特別ではない服”を目指しました。光と影のあいだにある色、歴史的建造物の空間に静かになじむ色として、灰色を基調にしています。
デザインラフスケッチ
河野 貴之氏コメント
‟この制服は、目立たないことを選びました。
それは、建物と土地への敬意の表れと、この場所に静かに寄り添う存在でありたいという願いからです。主張を削ぎ落とし、過度な装飾を排し、いかに‟普通の服”をつくれるかを考えました。灰色は、日本の風景に溶け込む色です。光と影のあいだにある色。白でも黒でもない、調和の色です。着る人の動きやすさ、快適さを最優先に設計し、目立たなくても静かな意志のある“特別ではない服”をデザインしました。”
河野 貴之 ユニフォーム監修 / UNDECORATED / nōkostudio
ファッションブランド UNDECORATED のディレクター。素材や余白を生かしたデザインを軸に、ユニセックスなコレクションを展開。また、クリエイティブスタジオ「nōkostudio」を主宰し、アートディレクション、ブランディングディレクションなどを中心に領域を横断したクリエイティブディレクションを行う。形や情報だけではなく、空気感や感覚、価値観そのものをデザインの対象として捉え、人やブランド、空間に新たな視点や文脈を与える活動を行っている。
原 摩利彦氏によるオリジナル館内音楽
館内音楽は、作曲家・音楽家の原 摩利彦氏にオリジナル楽曲の制作を依頼しました。土地に流れる風、歴史的建造物に宿る記憶、静かな時間の移ろい。それらを音として表現し、滞在中の体験をより深く印象づけます。
Photo:(C) Hinano Kimoto
原 摩利彦氏コメント
‟お部屋に滞在したときに、一番驚いたのはその静けさでした。小さな息子は電気をつけたがらず、部屋に置いてあった谷崎潤一郎『陰翳礼讃』をまるで読んだかのように、障子の白い光や陰を楽しんでいました。
時折聞こえてくる鳥の声、人の往来の音以外は、自分たちの声のみ。自分の心の中の声まで聞こえてきそうなこの静寂を、邪魔することなく、より深めていけるような音楽を書きたいと思いました。”
原 摩利彦 ブランド音楽 / 作曲家・音楽家
京都大学教育学部卒業。「静けさの中の強さ」を軸に、ピアノを中心とした室内楽やフィールドレコーディング、電子音を用いた音響作品を制作。アーティストグループ「ダムタイプ」への参加をはじめ、野田秀樹、名和晃平、森山未來らの舞台作品、映画『国宝』『流浪の月』、羽生結弦『Prequel』、NHK『日曜美術館』(坂本美雨と共作)など多岐にわたり音楽を手がける。第49回日本アカデミー賞最優秀音楽賞・主題歌賞W受賞など受賞歴多数。
中村 優斗監督によるブランドムービー
本ムービーは、「風の」の第一号施設である「風の 倉吉」を舞台に、Kazeno Heritageが考える「ヘリテージ・リトリート」という旅の価値を、倉吉での滞在体験を通して描くブランドフィルムを発表。白壁土蔵群のまちなみ、赤瓦、歴史的建造物、食、手仕事、自然、そしてそこに暮らす人々。ゲストがまちを歩き、出会い、味わい、休む時間を通じて、倉吉という土地そのものに滞在していく様子を描きます。中村 優斗 映画監督 / シネマトグラファー
ドキュメンタリー、CM、ミュージックビデオを中心に活動。アサヒビール、Prime Video、SONY、東京メトロ、CITIZENなどの映像演出を手がける。第52回フジサンケイグループ広告大賞 優秀賞受賞など。
CMO 牛木 裕美によるブランド哲学
「土地が紡ぐ風を届ける。」心身と土地に、回復と再生をもたらす滞在へ。その土地に深く根ざした文化財や歴史的建造物を再生し、その価値を現代の滞在体験として再発見する。人口が都市に集中し正解も物質も溢れかえる時代において、人は情報ではなく手触りを、効率ではなく余白を、便利さではなく静けさを求めはじめています。ときには孤独であること、自然の複雑性の中に身を置き野生に近い感覚をもつこと、そして美しいものに心を動かされる時間。そうした人間らしい感覚を取り戻し好奇心に導かれることが、これからの旅の価値になると考えています。牛木 裕美 Brand & Experience統括 / 風のヘリテージ株式会社 CMO
一貫して、顧客理解を起点に「コンテンツの価値を届く形に翻訳し、コミュニティを育てる」実務とリーダーシップを担う。Conde Nast Japanでは複数メディアのデジタル領域を統括し、ブランド価値の向上と成長を牽引。Netflix Japanでは作品の魅力を国内外の視聴者へ届け、コミュニティと共感を育てるマーケティングを推進。
旅を通じた文化継承を実感できる「ご滞在証明書」
当ブランドでは旅を一方通行の「消費」ではなく、心身と土地の双方に回復と再生をもたらす滞在と定義しています。当ホテルへの滞在は、単なる宿泊ではなく、歴史的なまちなみと建造物を次世代へ繋ぐ‟継承への参加”そのものです。一つひとつが異なる表情を持つユニークな客室、この地にしかない景観。その稀少な価値を守り、再生の一翼を担われたことを記した「ご滞在証明書」をご用意する予定です。旅の記憶を、文化を未来へ託した‟継承の証”として、誇りとともにお持ち帰りいただけます。関連リリース
「Kazeno Heritage」ブランドラインアップ発表について
新ホテルブランドシリーズ「Kazeno Heritage」について
画像について
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▍風のヘリテージ株式会社について
風のヘリテージ株式会社は、バリューマネジメントグループにおいてホテル運営および観光まちづくり事業を担う企業です。「文化を紡ぐ」をパーパスに掲げ、税金に依存しない歴史的建造物の保存・利活用モデルを構築することで、持続可能なまちづくりと文化継承の実現を目指しています。2005年のグループ設立以来、城郭・史跡・文化財といった「観る」対象であった歴史的資源を、ホテルやレストラン、ユニークベニューとして「必要とされ、活用できる」場へと転換してまいりました。2015年にはまち全体をホテルと見立てる「分散型ホテル」を、2020年には日本初の「キャッスルステイ(城泊)」を開始するなど、歴史的建造物の保存を可能にする革新的な事業モデルを社会実装し、2026年3月現在、グループが保存・利活用を手掛ける歴史的建造物は119棟にのぼります。
当社は、2023年バリューマネジメント株式会社より会社分割により設立し、2026年2月14日に現社名へと変更。新ブランドシリーズ「Kazeno Heritage」のもと、旅行の在り方を「消費」から「回復と再生のための滞在」へと進化させ、その土地に流れる文化を次代へつなぐ事業展開を加速させています。
▍会社概要
会社名 : 風のヘリテージ株式会社
U R L :https://www.kazenoheritage.jp/company/
設立 : 2023年8月1日(バリューマネジメント株式会社の会社分割により設立)
代表 : 代表取締役 他力野 淳
所在地 : 京都府京都市
事業内容 : 歴史的資源を活用した観光まちづくり・歴史的建造物の利活用
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