東京都や大阪府など大都市圏の時短要請解除を受け、大手外食チェーンは25日、営業時間を深夜まで延長する対応を進めた。新型コロナウイルス流行下の消費行動の変化により、客が入るかどうか読み切れず、未明を含む長時間の営業には慎重な姿勢もにじむ。

 居酒屋「甘太郎」などで知られるコロワイドは営業時間を延長するほか、休業店舗は順次再開する。ただ「コロナ前に翌日午前5時まで営業していた店は、いったん午後11時ぐらいに終業時間を設定する」と広報担当者。「遅い時間の集客は見込めないのではないか」と採算性を重視する。

 英国風パブ「HUB」を営むハブは11月の全面再開を目指す。ただ営業は午後11時台で終える店が多くなる見通し。居酒屋の「つぼ八」は原則午後11時半の閉店で調整しており「来客状況を1週間ぐらい観察する」という。串カツ田中ホールディングス(HD)は終業時間を午後9時ごろから午後11時ごろに改めた。

 ファミリーレストラン業界は、サイゼリヤが午後10時以降の営業を基本的に行わない方針だ。堀埜一成社長は「コロナ前にはすぐ戻らない。そもそも深夜帯はものすごいコストを使っていたと気付いた」と説明する。

 一方、ファストフードは通常営業に戻す企業が多く、対応は分かれる。日本マクドナルドHDは24時間営業の店で夜中の持ち帰りだけでなく店内飲食が可能に。ゼンショーHDは牛丼の「すき家」で深夜や未明の酒類を含む飲食を再開し、第一興商のカラオケ店「ビッグエコー」は繁華街の一部店舗で明け方まで営業を続ける。

 百貨店の三越伊勢丹HD、J・フロントリテイリング、高島屋の飲食フロアの多くは終業を2時間ほど遅らせ、午後10時か11時まで営業する構え。