かがり火がたかれた稲佐の浜で、神迎神事を営む神職=14日午後7時10分ごろ、出雲市大社町杵築北
かがり火がたかれた稲佐の浜で、神迎神事を営む神職=14日午後7時10分ごろ、出雲市大社町杵築北

 全国から八百万(やおよろず)の神々を迎える出雲大社(出雲市大社町杵築東)の神迎(かみむかえ)神事が旧暦10月10日に当たる14日夜、出雲大社近くの稲佐の浜で厳かに営まれた。昨年に続き、新型コロナウイルス感染防止対策で一般参列を控えるよう呼び掛けたため、神職のみの神事となった。

 かがり火がたかれた砂浜で、千家■(隆の生の上に一)比古権宮司が祝詞を上げ、海から神々を迎えた。神々が宿った「ひもろぎ」と呼ばれるサカキを絹垣で覆い、龍蛇神(りゅうじゃしん)を先頭に出雲大社に移動。密集を避けるため「神迎の道」は歩かず車を使った。

 出雲大社の拝殿では、千家尊祐宮司を斎主に神迎祭が営まれ、神々の宿となる東西十九社(とうざいじゅうくしゃ)にひもろぎが奉安された。

 神々は21日まで滞在し、出雲大社の摂社・上宮(かみのみや)(出雲市大社町杵築北)で、大国主命を主宰に1年間の縁結びや農事を話し合う「神議(かみはかり)」を行うとされる。

 旧暦10月は各地の神々が留守になるため「神無月」といわれるが、出雲地方は全国で唯一「神在月」と呼ぶ。