タラの芽を収穫する登米宏臣さん=島根県津和野町青原
タラの芽を収穫する登米宏臣さん=島根県津和野町青原

 【津和野】春の訪れを告げる山菜の王様「タラの芽」のハウス物の出荷が島根県津和野町枕瀬のJAしまね日原経済センターで始まった。地元生産者でつくる日原タラの芽生産組合(竹内和善組合長、会員28人)が収穫に追われる。

 タラの芽はウコギ科のタラノキの新芽。タラノキ畑1ヘクタールで7千本を植栽する大規模生産者の登米(とよね)宏臣さん(47)=青原=は12月初めから、原木を長さ10~20センチに切った「駒木」をハウス内に並べている。

 駒木の上に太いビニール線をアーチ状に渡し、3層のシートをかけて電熱線で加温して発芽を促し、約30日間で5~7センチほどに育ったタラの芽をはさみで木の皮と一緒にはぎ取り、50グラムずつパック詰めする。作業は年明けに本格化し、4月下旬まで続くという。

 登米さんは「津和野町特産のタラの芽の出荷が始まると胸が躍る。消費者に春の味覚を届けたい」と語った。

 JAしまね西いわみ営農部によると、北九州、山陰市場を中心に約10万パックを出荷予定で、販売額3千万円を目標としている。

  (青木和憲)