第三章 シャチョウの笑顔(3)

「うまー」

 麻(ま)世(よ)ちゃんが大胆にかぶりつく。

「いや、まずは観賞から……」

 僕はほんのり湯気の立つ一品を少し眺めた。いつもながらふっくらとした包(パオ)...