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 2021年8月の大雨で島根県西部を流れる江の川が氾濫した水害から14日で半年を迎えた。この間、下流域の江津、川本、美郷3市町9地区の治水方針をまとめたマスタープラン(基本計画)が大筋で固まり今後、設計・施工が本格化する。安全安心な暮らしへの道筋は示されたものの、対策完了には長い時間を要し、住民を悩ませる。

 「約10年かけて完成させることを目指しています」。21年12月。川本町川本の谷地区で開かれた国土交通省、県、町による住民説明会で、宅地をかさ上げする治水対策のスケジュールが初めて示されると、住民からは「10年かかるのか…」と驚きや戸惑いを帯びたつぶやきが漏れた。

 宅地かさ上げでは、家はいったん取り壊し、宅地を浸水しない高さまで盛土した後、建て直す。工事前には宅地や家屋の価格を調べて補償費を算定し、住民の了承を得る過程も必要で、完了までに時間がかかる。

 地区の男性(90)は...