強風を遮るように同じ方向を向いて羽を休めるウミネコ=出雲市大社町日御碕、日御碕漁港
強風を遮るように同じ方向を向いて羽を休めるウミネコ=出雲市大社町日御碕、日御碕漁港

 【出雲】今年もウミネコが繁殖地の島根県出雲市大社町日御碕の経島周辺に戻ってきた。例年より1カ月程度遅い「里帰り」で、関係者は「ミャー、ミャー」と鳴き声を上げる様子にひと安心している。

 国の天然記念物の経島は、3千羽が訪れる繁殖地。例年は1月上旬に島に戻るが、今年は2月上旬に姿を見せ、周辺を乱舞する様子も見られた。強風と雪が舞った20日は近くの日御碕漁港に固まり、同じ方向を向いて羽を休めていた。

 日御碕ビジターセンタースタッフの原久美子さんは「1月に少なくて、常連のカメラマンから心配する声が上がっていたが、戻ってきて安心した」と胸をなで下ろした。

 ウミネコは4月中旬に経島で産卵し、5月にふ化する。7月には島を離れて北上するという。

  (松本直也)