憲法改正に関連する議論に「規律密度論」なるものがある。憲法は政治権力を縛るためのものである。よりきつく縛っていれば規律密度は高い。低ければ縛りは緩やかである。この問題に関連して、日本国憲法は他国の憲法典に比べて条文や文言の数が少ないから規律密度が低い、という言説を聞くことがある。この言説は誤っている。

 世の中には、ひっきりなしにしゃべるわりにはたわいのな...