タクシー型の運行に転換する南部町の町営バス=鳥取県南部町法勝寺
タクシー型の運行に転換する南部町の町営バス=鳥取県南部町法勝寺

 鳥取県南部町は利用が低迷している予約制の町営バスについて、バス停を経由する路線型運行を廃止し、乗り合いタクシー型での運行に転換する。2022年度から北部路線エリアで導入し、24年度にかけて全町に展開する予定。利便性の向上と利用増を目指す。

 町営バスは04年に始まり、18年に南部路線エリア、昨年に北部路線エリアが予約制になった。

 運行しながら、乗降予約があったバス停で停車していたが、予約の手間がかかるため、利用者が減少。北部エリアでは、予約制移行前の20年度は約3万3千人の利用があったが、21年度は3割程度の減少になりそう。

 新しく導入するタクシー型の運行では路線を廃止する方針。自宅付近の乗車場所から目的地までの送迎を想定している。従来の電話予約に加え、ネットでの乗車予約も可能にする。町内の主要施設に車両の位置情報を確認できるモニターを設置し、待ち時間の目安に役立てる。

 今後、先行事例の視察をし、乗降場所の選定や料金設定を検討する。町企画政策課の亀尾憲司課長補佐は「利便性を向上し、マイカーに過度に依存しない町づくりにつなげたい」と話した。 (坂本彩子)