出雲市内の在宅医療クリニックの院長として12年間診療を続けた奥野誠さん(46)が医師生活に区切りを付け、市内で合同会社を立ち上げた。従来の「医師と患者」から、「病の根本を一緒に見直す」という新たな関係づくりを模索する中での起業だった。
      (平井優香)

 2002年に島根医科大医学部(現島根大医学部)を卒業し、出雲市内の病院、診療所勤務を経て、10年に「ホームクリニック暖」を開設した。在宅診療を続ける中で、原因が分からなかったり治療方法が確立されていなかったりする難病の患者は「治せないのなら、本人が望む生活をしてほしい」という思いで向き合ってきた。

 何年か前から胸の内で湧き上がってきたものがあった。「本当に治す方法はないか」という問いだった。...