特殊詐欺防止を目的に浜田市三隅町井野の住民団体が19日、地区内の家庭へ自動通話録音機「録音チュー」の配布を始めた。電話機に取り付けると、受話器を取った際に警告音が流れ録音する。自宅の電話に録音機能がない280世帯に届ける。
井野地区は9月末現在で331世帯605人が暮らし、約6割が65歳以上の高齢者。高齢者を詐欺被害から守ろうと、地元住民で組織する「まちづくり推進委員会INO」が市の補助金を活用し機器を購入した。
強い黄色が特徴的で防犯グッズの製造販売を手掛ける「有富商会」(東京都)の商品。受話器に取り付け電話がかかると、センサーが反応し「振り込め詐欺防止のため通話内容を録音します」と音声が流れる。それから最大で約5分間、録音し再生もできる。
19日は推進委員会のメンバーが家々を回って機器を配布。住民が使い方を教わり機能を試した。住民の栗山美恵子さん(86)は「怪しい電話はすぐ切るようにしているが、さらに安心」と話し、委員会防災部会の佐々木年彦さん(70)は「特に1人暮らしは寂しさもあって話し込みがちで、だまされやすいと思う。被害を防ぎたい」と語った。














