加賀爪忠勝さん(後列左から3人目)の指導を受けて録音に取り組む部員たち=松江市大庭町、立正大淞南高校
加賀爪忠勝さん(後列左から3人目)の指導を受けて録音に取り組む部員たち=松江市大庭町、立正大淞南高校

 立正大淞南高校(松江市大庭町)マーチングバンド部の部員が、ボイメンの愛称で知られる男性6人のアイドルグループ「BOYS AND MEN(ボーイズ アンド メン)」の新曲のレコーディングに参加し、金管楽器を演奏した。若さと華やかさで音楽に彩りを添え、12月21日の発売を心待ちにする。 (中島諒)

 制作を担当し「加賀爪タッド」の芸名で活動する音楽プロデューサー、加賀爪忠勝さん(43)=松江市出身、東京都在住=が打診した。9月にマーチングバンド部が部活動体験会を開いた際、参加した加賀爪さんが演奏に感銘を受け、ちょうど金管楽器が活躍する曲を構想し、創作中だった偶然も重なった。演奏ににじみ出る若さに期待しての依頼だったという。

 新曲は「僕のスマートフォン壊れたら君は僕に会いに来てくれるかな」の題名で、現代社会でスマホなしでもつながりを保とうとする恋人たちの心情を表したラブソング。マーチングバンド部の演奏はイントロやサビの各所で挿入される。

 金管パートの録音は学校で行い1~3年の12人が奏でた。加賀爪さんは「出だしをそろえる」「音を思いっきり大きく、息継ぎなしで吹き切る」と細かく指導。トランペットやチューバなどを手に部員たちは約2時間、音に魂を込め納得がいくまで取り組んだ。

 北村日翔(にちか)部長(18)は、コンクールと違う種類の緊張感があったと話し「全力を込められたと思う。一生の記念にしたい」と笑顔。加賀爪さんは「息の合った演奏だった。情熱が伝わるよう曲を仕上げたい」と意気込んだ。