2022年の「山陰文芸」欄には1万4455通(短歌5108通、俳句4512通、川柳4835通)の投稿はがきが寄せられました。紙面に掲載した入選作の中から、8人の選者に最優秀作品となる「年間賞」を選んでもらいました。受賞者には記念品をお贈りします。今年も皆さんの投稿をお待ちしております。
短歌
寺井淳選(1~4月)
亡母(はは)の植えし鬼柚子の実をもぎ取って顔よりでかいとはしゃぐ孫たち
松江市佐草町 今井 ヒロ
【評】西基宜氏は常に、真情の歌を採っていらっしゃいました。この歌には作者の亡き母上とかわいい孫たち、つまり四世代にわたる時間の流れが、鬼柚子(ゆず)という手触りのある素材によって描かれています。そしてそこに「作者と孫たちと...