土木建築資材卸売業の(株)島根建材公社(大田市大田町、小林裕典社長)が、地元での知名度向上やBtoC(企業対消費者取引)の拡大に向け、取り組みに力を入れている。展示会「しまけんフェア」でセメントを使った手作りワークショップを開催。来場者に建材の特徴や利用法をPRした。
同社は設立75年目で、建築資材や住宅設備機器といった商材を取り扱う。BtoB(企業間取引)がメインで一般の消費者にはあまり知られておらず、これまで弱かったBtoCを伸ばそうと、同フェアを昨年から開いている。
今年は2日間の日程で同社で開催。ワークショップでは、セメントを使ったオリジナルのメモスタンドやコースター作りを用意。いずれも広報を担当する従業員が一から企画し、準備した。
自社で取り扱う工事用セメントを使ったメモスタンド作りでは、来場者がシールやビーズで思い思いに飾り付けした。木の枠にカラフルなタイルを張って、隙間を白いセメントで埋めるコースター作りでは、持ち帰り用のキットも製作し、販売した。写真共有アプリ「インスタグラム」で作り方も発信した。
期間中に計220人が来場。セメント部で広報担当の石原ゆかりさん(40)は「インスタグラムでは商品紹介より、小さなものづくりの方が見てもらえる。喜んでもらえるような企画をまた考えたい」とし、奥野敦史常務は「家が一軒建つほど幅広い企業とのお付き合いがある。気軽に相談に来てもらえるよう今後も取り組みたい」と話した。