最後の卒業式で感謝の気持ちを込めて歌う卒業生=鳥取県日野町野田、日野中学校
最後の卒業式で感謝の気持ちを込めて歌う卒業生=鳥取県日野町野田、日野中学校

 【日野】3月末で閉校する鳥取県日野町立日野中学校で10日、最後の卒業式があった。3年生19人が39年の歴史を刻む学びやを巣立ち、別れを告げた。

 日野中は1984年春、根雨、黒坂の2中学校が統合して開校。これまでに1707人の卒業生を送り出した。4月に根雨、黒坂両小学校とともに統合し、9年制義務教育学校「日野学園」(日野町野田)として生まれ変わる。学園は増改築した根雨小校舎を使う。

 保護者ら約70人が見守る中、登壇した一人一人に卒業証書が授与された。八幡晋史校長は「最後の卒業生として確かな足跡を残した。人のために明かりをともす人間として成長し、新たな一歩を踏み出してほしい」とはなむけの言葉を贈った。

 在校生の贈る言葉を受け、卒業生代表の住友迅太(じんた)さん(15)が新型コロナ禍で過ごした3年間の学校生活を振り返り「体育祭の思い出は大切な宝物。私たちはそれぞれの道を目指して頑張る」と誓った。

 日野学園に移行する3校の閉校式は25日、個別に行う。

(山根行雄)