雪解けが進む中国地方最高峰の国立公園・大山(1729メートル)で、夏山登山道の8合目から山頂にかけて敷設された木道の傷みが激しい。滑り止めのアイゼンを靴底に装着しまま歩く冬山登山者が目立ち、関係者は「近年になく損傷がひどい」と嘆く。春の暖かさと冬の寒さが混在する春山シーズンを迎え、木道を気遣う登山者のモラルが問われている。
(山根行雄)
「アイゼンで傷んだ状態は過去最悪。脱着しないなら木道脇の雪上を歩いて」。大山プロガイド協会の久保昌之さんは(68)は、金属製の爪で削られてへこんだ木道の現状を訴える。
木道は全長530メートル、幅1メートルで、...