長浜人形の展示作業にいそしむ会員=島根県邑南町日貫、旧山﨑住宅
長浜人形の展示作業にいそしむ会員=島根県邑南町日貫、旧山﨑住宅

 【邑南】島根県邑南町日貫の民家に伝わる長浜人形の展示会に向けて30日、地区の庄屋屋敷「旧山﨑家住宅」で素朴な表情の人形174体の展示作業があった。展示会は4月1、2の両日、開かれる。

 長浜人形は江戸時代から浜田市周辺に伝わる伝統工芸品。日貫地区では1960年代まで、子どもの初節句の祝いに親戚が人形を贈る風習があったという。女性団体「コスモスの会」が、各家庭から預かった人形を2011年から展示している。

 人形のモデルは「天神様」と呼ばれる菅原道真や七福神、舞踊をする女性などさまざまで、鮮やかな色の顔料で着色されている。会員は江戸、明治、大正、昭和など時代ごとに展示場所を分け、人形を1体ずつ丁寧に並べた。

 コスモスの会の橋津フサミ会長(86)は「時代ごとに違う人形の表情を楽しんでほしい」と来場を呼びかけた。展示会は午前10時から。1日は午後5時、2日は同4時まで。入場無料。

  (吉野仁士)