第二章 道を行け(八)

「種や。朝顔の種」

 三左衛門は尻を上げ下げして歓(よろこ)んでいる。

「梅治さんのことやから、きっと変わった色か形の花が咲く。いや、葉っぱが縮れて斑(ふ)入...