「ドジョウすくい」を楽しむ来場者=安来市飯島町、アルテピア
「ドジョウすくい」を楽しむ来場者=安来市飯島町、アルテピア

 安来市特産の養殖ドジョウに親しむイベント「やすぎどじょうフェア」が20日、同市飯島町の市総合文化ホール・アルテピアであった。市地域おこし協力隊員のトマ・シャタブディ・シャハさん(30)=バングラデシュ出身=の発案で市が初めて開いた。金魚すくいならぬドジョウすくいにドジョウ料理の提供、養殖のこつの紹介と多彩な催しで、にぎわった。(桝井映志)

 市内では「やすぎどじょう生産組合」が休耕田を活用して養殖し、大消費地の東京都やドジョウのかば焼きを食べる石川県などに出荷する。露地養殖で全国一の産地ながら、担い手の高齢化、減少が悩み。食習慣が根付いていない地元での消費に限りがあるのも課題。現状を知ったトマさんが生産組合の協力を得て、フェアを企画した。

 ドジョウすくいは金魚と違って暴れないため捕まえやすく親子連れが歓声を上げた。トマさんが母国のカレーと組み合わせたドジョウ料理は早々になくなり、生産者が調理したドジョウの唐揚げも用意した100食を午前で完売して追加する盛況ぶり。養殖のこつの解説も関心を引いた。

 トマさんは「もっと市民に食べてもらって消費を増やし、生産者も増やしたい」と話した。今後も地域イベントへの出店などドジョウのPRに貢献したい考え。