矢上高校(島根県邑南町矢上)で7日、地域おこしに取り組む地元の企業、団体と語り合うワークショップがあった。普通科の2年生60人が、地元・島根県邑南町の地域課題や取り組みに理解を深めた。今後、一緒に課題解決に取り組み、12月に成果を発表する。
同校が、身近な地域の実情を知り、課題解決に取り組む力を付けさせようと企画。2年生は5人一組のグループに分かれ、12団体から話を聞いた。
高原地区の住民団体「たかはらんど」の柘植賢志さんは地元の食材を使った商品開発に取り組んでいることを紹介した。石見ポークを製造するディブロの服部功さんは新型コロナウイルス禍で飲食店の経営が悪化し、肩ロースの売り先が減ったと説明。余りを使った新商品開発に生徒の協力を求めた。
矢上公民館主事の森上慶一さんは町内の観光地・香木の森公園や、矢上地区に残る「やまんば」伝説を生かした地域おこしを紹介しつつ「矢上は多くの資源があるが、地元の人に十分に活用されていない。若い人の参画が必要」と説いた。
参加した的場尋(ひいろ)さん(16)は「実際に地域で活動する人の話が聞けて、とても参考になった」と話した。(糸賀淳也)