中立の国是を捨て、北大西洋条約機構(NATO)加盟を決断したスウェーデンとフィンランド。西側との同盟はどんな意義をもたらし、課題を突き付けるのか。前回に続き、スウェーデンの首相や外相を歴任した欧州外交界の大御所カール・ビルト氏に聞く。

 ―スウェーデンとフィンランドがNATO入りする意義は。

 「われわれはウクライナ侵攻から新たな教訓を学んだ。力にものを言わせ、帝国再興の野望をかなえようとする『プーチ...