小さな手縫いの産着が浜田市内の病院に贈られたという先月のニュースに触れ、7年前を思い起こした。

 贈られた産着は、流産や死産で亡くなった子に着てもらうもの。赤ちゃんを失った家族に寄り添う市民らでつくるグループ「イロトリドリ」が、縦横10~30㌢のサイズ計5種類、16着を用意した。

 厚生労働省が死産と位置づける妊娠12週以降の胎内死亡や人工中絶は、陣痛を誘発して分娩(ぶんべん)するケースが多い。分娩後は火葬か埋葬が必要だ。

 昨年6月にグループを立ち上げた浜田市松原町の団体職員、山根美子さん(38)は、妊娠中に染色体異常が見つかった次男を生まれた日に亡くした。葬儀はブログで得た知識を頼りに、できることは何でもしたが、体が小さく、...