高野聖や大のぼりを担いでまちを練り歩く氏子=大田市大田町
高野聖や大のぼりを担いでまちを練り歩く氏子=大田市大田町

 喜多八幡宮(大田市大田町)と鶴岡南八幡宮(同)で15日、例大祭があり、伝統の高野聖(ひじり)や大のぼりの行列が市内を練り歩いた。

 「大田両八幡宮の祭礼風流」として島根県の無形民俗文化財に指定されており、中世に高野山の聖(僧侶)が布教で各地を巡り歩いた姿を表現。大のぼりは高さ3~4メートル、重さは30~60キロあり、金色の玉や羽根やひごを飾り付けた。

 行列は両八幡宮でそれぞれに実施し、各70人が町内を2~3キロ巡行。喜多八幡宮では高野聖1基、大のぼり6基を背に担いで列をなし、子どもたちもみこしを担いで練り歩いた。沿道では住民が手を振り、カメラで写真に収めた。

 喜多八幡宮の総代長、松本尚央さん(78)は「大田独自の伝統文化。大変だが、後世に継いでいきたい」と話した。
  (勝部浩文)