平和より国益を優先し、拒否権を乱用する国連安全保障理事会の常任理事国。大国の〝独善〟に異を唱え、世界の真ん中で特権行使の理由を説明するよう求めたのは中小の国々だった。前回に続き、欧州の超小国リヒテンシュタインのクリスチャン・ウェナウェザー国連大使に「反乱」の舞台裏を聞く。

 ―拒否権を行使した大国に説明を求める国連総会決議(拒否権決議)の成立を主導した。

 「実を言うと、われわれは2020年の春に行動を...