総代会では決算案などを審議し、約100人の「総代」の賛否で議決する。岸会長ら執行部は新役員案を7月17日の臨時総代会で諮りたい意向だが、今のところ、延期する理由などの説明は総代には届いていないという。
役員改選案を巡り、定款に基づき決定権を持つ役員推薦会議(10人)は混乱を極めた。
9日の同会議では岸会長が外れる案が5対5の同数となり、議長裁定で可と決まった。これに岸会長らが承諾書がないなどの手続き不備で無効を主張し、理事会でやり直しを決めた。しかし県はこの案を、後に承諾書が出されたことなどを理由に「有効」と認めており、法律に基づき業務改善命令を出す方針だ。
30日の総代会で役員改選案が出ないとなると、3年の任期が過ぎた役員が運営を続けることにもなる。漁協の経営などに詳しい北海道大の廣吉勝治名誉教授(水産経済学)は「普通ではありえないことが起きていると推察する。漁協の基本である民主的な管理運営が難しくなっている」と指摘する。
岸会長の交代を求めているという総代の一人は「岸会長は今まで組合員の前で、不祥事の事案や役員改選案が総代会で議案にない理由を一切説明していない。(30日は)それを問いただす場だ」と話す。
岸会長自身や、続投を支持する幹部らは取材に対してを含めて公言はしていない。少なくとも組合員から選ばれた代表が集まる総代会の場では、組合員のための組織として、説明と自由討論を尽くすことが求められる。 島根県による業務改善命令を受けたり、職員による不祥事が発覚したりしているJFしまね(岸宏会長)が30日、組合員の代表が集まる年に1回の通常総代会を松江市内で開く。議題に予定していた役員改選案は、体制の刷新を求める一部の幹部と、全漁連の会長も務める岸会長の続投を支持する勢力の対立で提出を先送りする異例の状況だ。表向きには説明を拒んでいる岸会長が、各区域の漁業者代表が集まる場で一連の事態をどう説明するか注目される。 (古瀬弘治)













