【ジュネーブ共同】米ジョンズ・ホプキンズ大の集計によると、新型コロナウイルス感染症の死者が8日、世界全体で400万人を超えた。100万人増にかかった日数は82日と過去最短を更新した。インドで最初に確認された感染力の強いデルタ株の流行が続いており、世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は「非常に危険な時期に入っている」と警戒を呼び掛けている。
1週間当たりの死者は5月以降、減少が続いてきたが、4日付のWHO集計では5万3958人に上っており、昨年秋に世界的な流行再拡大が始まった時期と同じ高水準。被害が深刻な状況は続いており、収束にはほど遠い。
感染者については、5月から1週間当たりで減少傾向が続いてきたが、6月下旬からは2週連続で増加に転じている。感染者は8日に1億8500万人を超えた。
ワクチン接種が進んだ先進国では、移動制限などの規制措置が大幅に緩和されてきている。一方、発展途上国を中心にワクチン接種率が低い国では医療機関が逼迫(ひっぱく)する状況が再び生じているとし、テドロス氏は感染拡大防止策継続とワクチンの公平供給を訴えている。
ジョンズ・ホプキンズ大によると、累計死者数は米国で60万人、ブラジルで52万人、インドで40万人を上回っており、これら3カ国が目立って多い。世界全体の死者数は4月17日に300万人を超えた際、100万人増に要した日数は92日で過去最短だったが、今回さらに短縮された。
WHOの4日付集計では、累計死者の48%は南北米大陸、30%は欧州地域事務局管内(旧ソ連やトルコを含む)が占めている。日本を含む西太平洋地域事務局管内は、世界全体の1・4%にとどまっている。












