埋まった乗用車を掘り出す合同訓練参加者=島根県隠岐の島町飯田
埋まった乗用車を掘り出す合同訓練参加者=島根県隠岐の島町飯田

 梅雨時の豪雨災害に備えて、島根県隠岐の島町飯田の残土処分場で27日、隠岐の島署と隠岐広域連合消防本部による合同の防災訓練があった。参加者には要救助者の情報を伏せて実施し、緊張感を持って救助活動を進めた。

 離島で関係機関の協力を強めようと実施。隠岐の島署から8人、消防本部から7人が参加した。

 「土砂崩れが発生して車が巻き込まれた」と住民から110番があったと想定し、駐在の警察官1人が現場に到着。署内にある警備本部に状況を無線で知らせた。その後、警察と消防の救助隊がサイレンを鳴らして駆けつけた。

 実際に乗用車を砂の中に埋設し、署員らがスコップとつるはしを使って助手席側のドアを掘り出した。ドアには鍵がかかっており、署員らは後部ドアのガラスを割って、要救助者と見立てた人形を救助した。

 隠岐の島署の内部好伸警備課長は「素早く救助ができ、訓練の最大の目的だった連携強化ができた」と話した。(鎌田剛)