伊藤房子さんが使っていた画材を見る来場者=松江市白潟本町、スティックビル
伊藤房子さんが使っていた画材を見る来場者=松江市白潟本町、スティックビル

 松江市白潟本町、スティックビルに開設された市民ギャラリーで故・伊藤房子さん=松江市一の谷町=の日本画と書道の展示会が開かれている。花の絵や道具など25点に来場者が見入っている。無料、7日まで。

 6月に94歳で亡くなった伊藤さんは書道で師範の腕を持ち日本画や華道にも精通していた。展示会は長男でスティックビルの指定管理会社の伊藤孝一社長(69)が企画した。オープンした市民ギャラリーで初の展示会。

 2015年の松江市民美術展で入賞した日本画の「コチョウラン」は白いコチョウランを白やピンク色を重ねて優しく表現した。

 伊藤さんが使っていたすずりや筆、絵の具も展示。丁寧に掃除され、使い込まれた道具は生前の人柄や趣味に対する真摯(しんし)な姿勢が伝わってくる。

 松江市嫁島町の会社員、細木千寿子さん(51)は「作品だけではなく道具からも故人を感じられた」と話した。

 午前9時半から午後5時半まで。

(林李奈)