鳥取県教育委員会は31日、授業中に寝た生徒に教科書でたたき暴言を浴びせるなど体罰をした県東部の高校の男性教諭(38)と、運転中の過失で人身事故を起こし相手にけがをさせた県東部の中学校の男性教諭(31)を、ともに戒告の懲戒処分とした。

 県教委によると、高校教諭は6月中旬、授業中に寝た男子生徒1人の頭を教科書の角で1回たたいた。同じ生徒が再び寝たため、髪をつかんで顔を向かせ「何回言ったら分かるねん、ぼけ」などと暴言を浴びせ、立たせて授業を受けさせるなどした。「いら立ちの感情をぶつけてしまった」と反省しているという。

 中学校教諭は昨年12月下旬、車で帰宅中、鳥取市内の交差点で、横断歩道を自転車で渡っていた男性をはね、左肩関節脱臼など全治1カ月のけがをさせた。今年5月に自動車運転処罰法違反の罪で略式起訴され、罰金20万円の略式命令を受け納付した。「大変申し訳ない」と話しているという。

 足羽英樹教育長は「教育に対する信頼を損ねる行為で、心からおわびする。服務規律の確保や法令順守の一層の徹底に努める」とコメントした。

(桝井映志)