査定会に出された露地二十世紀梨の出来栄えを見る生産者ら=鳥取県湯梨浜町龍島、町中央公民館
査定会に出された露地二十世紀梨の出来栄えを見る生産者ら=鳥取県湯梨浜町龍島、町中央公民館

 鳥取県特産・二十世紀梨の露地物の査定会が20日、主産地の同県湯梨浜町内であった。2024年産は梅雨明け後の少雨や暑さで糖度が高まり、平均11・2度と上々。栽培面積の減少に加え、カメムシの大量発生被害を踏まえ、出荷量は前年比22・9%減の2200トン、販売額は19・3%減の10億5600万円と見込む。25日から9月中旬まで全国の市場に出荷する。

 二十世紀梨は甘さと糖度のバランスが良く、シャリシャリした食感が特徴。果実を紙製の資材で覆う袋掛けなど栽培に手間が掛かり、生産者の高齢化もあって栽培面積が減る一方、根強い人気があり市場では高値が付く。

 カメムシ発生が多いため生産者が袋掛けを早めるなど対策を講じてきた。JA全農県本部は早期発見、早期防除を呼びかけている。

 査定会の糖度検査では12度を超すものがあり、ジューシーさにも驚きの声が上がった。JA鳥取中央琴浦梨生産部の箱木功生産指導部長は「この暑さにぴったりのみずみずしくておいしい梨ができた」と胸を張った。

 (桝井映志)