羽を広げ、本番さながらに舞う舞方=島根県津和野町後田、弥栄神社御旅所
羽を広げ、本番さながらに舞う舞方=島根県津和野町後田、弥栄神社御旅所

 【津和野】国の重要無形文化財・鷺舞(さぎまい)神事が20、27日に島根県津和野町後田の弥栄神社で奉納されるのを前に、住民有志の「弥栄神社の鷺舞保存会」(栗栖志匡(ゆきまさ)会長)が練習に励む。

 鷺舞は約500年前から伝わり、五穀豊穣(ほうじょう)、災厄防除を祈る神事。新型コロナウイルス感染防止のため昨年に続き無観客で行う。栗栖会長(65)は「一刻も早いコロナ収束を願って奉納したい」と語る。

 16日には舞方と囃子(はやし)、唄方20人が稽古に励んだ。

 「橋の上に降りた鳥はなん鳥」の唄に合わせ、雌雄の舞方が39枚の板でできた白い羽を広げる。

 舞方を務める永田城治さん(40)は「無観客だが、例年通りの気持ちで臨む」と意気込む。桑原秀幸宮司(37)は「多くの方々の協力をいただいて執り行うことができ本当に喜ばしい」と話した。 (青木和憲)