自宅で菊花展を開く辻井宏さん=出雲市大社町北荒木
自宅で菊花展を開く辻井宏さん=出雲市大社町北荒木

 出雲市大社町北荒木、辻井宏さん(84)が自宅の庭で菊花展を開き、満開の菊の花が訪れる人の目を楽しませている。20日まで。

 辻井さんは1986年から地元の愛好者でつくる「菊の会」に所属し、会長や事務局長を務めた。菊花展の島根県大会で県知事賞、松江菊花展では文部科学大臣賞を受賞したこともある。

 「菊の会」は高齢化や会員減少で4年前に解散した。「菊の文化を途絶えさせたくない」と、自宅の庭で菊花展を昨年初めて開催した。

 辻井さんは4月下旬ごろから挿し芽をして苗を育てた。白や黄、ピンク色の大輪や多くの小花が咲き誇る27鉢が並ぶ。丸みのあるドーム菊や大菊のほか、上から下にかけて約2メートルある「前垂れ懸崖」を2鉢、初めて展示した。

 辻井さんは「猛暑の影響で花は小ぶりだが、品格のある美しい菊を楽しんでほしい」と来場を呼びかけた。辻井さん宅は出雲市大社町北荒木1245の9。午前8時~午後5時。(佐藤一司)