正月飾りに珍重される葉ボタンの出荷が、出雲市斐川町出西の園芸農家で最盛期を迎えている。26日はハウス内で4人のスタッフが赤や白に色づいた株の箱詰めに追われた。
欧州原産で江戸時代に日本に伝わり、冬から春にかけて観賞用として出回る。
たぐちファームは2013年に栽培を始めた。3・5アールのハウスで紅白各2品種ずつを育て、1200本を出荷する予定。
赤系は深みのある濃い「初紅(はつべに)」とピンクに近い色合いの「ウインターチェリー」、白系は緑や白、赤のコントラストが美しい「晴姿」と「バイカラートーチ」。今年は猛暑のため例年より水やりを増やし、光や熱から守る対応にも苦慮した。
作業は31日まで続き、地元の直売所を中心に出荷する。代表の田口裕一郎さん(55)は「おめでたい紅白の花を飾り、晴れやかな雰囲気で正月を楽しんでほしい」と話した。(佐藤一司)