教員に見送られ、手を振る隠岐水産高校専攻科の学生たち=島根県隠岐の島町中町、西郷港メガフロート
教員に見送られ、手を振る隠岐水産高校専攻科の学生たち=島根県隠岐の島町中町、西郷港メガフロート

 島根県の大型水産練習船「神海丸」(699トン)を使った多目的航海実習の出港式が15日朝、島根県隠岐の島町中町の西郷港であった。隠岐水産高校専攻科の1、2年生17人が乗船し、7月14日まで全国各地を巡って航海や機関の技術を習得する。

 出港式では整列した学生を前に、安原卓治校長が「集団生活でコミュニケーション能力を養い、積極的かつ慎重に取り組んでほしい」と呼びかけた。

 学生代表で地元出身の専攻科2年、大田怜さん(19)が「最後の航海実習で知識と経験を深め応用力を高めていきたい」とあいさつした。学生と乗組員を乗せた神海丸は大きな汽笛を鳴らして日本海に繰り出した。

 実習では、生徒が取得を目指す3級海技士に必要な乗船履歴を得る。15日夕方には浜田港に入港し、浜田水産高校の専攻科生と合流した後、小樽、石巻、東京、名古屋などに寄港し、日本海側でイカ釣り実習を実施する。西郷港には7月8日に帰港する予定。(鎌田剛)