出雲市浜町、出雲文化伝承館で出雲地方の出身や、ゆかりのある洋画家の作品展が始まり、人物や風景といった所蔵する31点を来館者が鑑賞している。8月3日まで。
出雲市塩冶町出身の矢田清四郎(1900~77年)の「窓ぎわ」(F80号)は、1954年の第10回日展の入選作。市内の女性をモデルにしたといわれ、夏服をまとい、扇子を手にする姿が涼しさを感じさせる。矢田は東京での活動を経て戦中に帰郷し、教員をしながら創作を続けた。
このほか、同市斐川町の築地松の風景を描いた板倉幸昌の「八雲立つ出雲」や、赤を基調とした杉谷常吉の「アフリカの古都(フェズ)」といった作品が目を引く。
藤原雄高学芸員(43)は「画家それぞれの表現の幅や奥深さに浸ってもらいたい」と来場を呼びかけた。
午前9時~午後5時。一般500円、高校生以下無料。月曜休館(7月21日は開館)。
(黒沢悠太)