打ち上げ花火を眺める住民たち=安来市広瀬町布部
打ち上げ花火を眺める住民たち=安来市広瀬町布部

 【安来】新型コロナウイルスの影響で苦境に立つ花火業者を応援しようと、安来市広瀬町布部地区で22日、住民有志でつくる「布部の未来を考える会」(赤木友和会長)が750発の花火を打ち上げ、夜空を彩った。

 コロナ禍のため各地でイベントが軒並み中止となり、花火業者が厳しい経営環境にあると知った島根県出身者から匿名で「花火文化を守るために役立ててほしい」と、考える会関係者に寄付の申し出があり、企画。感染症対応に奮闘する医療従事者への感謝の気持ちも込めた。

 住民らは布部ふれあいグラウンドなどに集まり、次々と夜空に浮かぶ光の大輪を眺めた。グラウンド近くの体育館では、当てくじやおもちゃの金魚すくいゲームといった手作り屋台が並び、地元中学生も運営に協力した。

 赤木会長(44)は「ご厚意で花火を打ち上げることができた。地域の子どもたちも喜んでくれてよかった」と話した。  (渡部豪)