松江市の秋の風物詩「松江祭鼕(どう)行列」が19日、同市中心部であり、15町内と2団体からの参加者がそろいの法被で鼕を力いっぱい打ち鳴らし、勇壮な音色を城下町に響かせた。
各町内と団体は大きな鼕を載せ、ちょうちんなどで飾り付けた山車(だし)「鼕宮」を引き、松江市殿町の松江城大手前駐車場を出発。今年は松江城天守の国宝指定10周年を記念し、鼕宮に「祝国宝松江城」と書かれた籏(はた)を掲げる町内もあった。
笛とチャンガラ(銅拍子)の風情あるはやしと鼕の音を響かせながら、同市天神町の白潟天満宮広場までの約1.5キロを練り歩いた。松江大橋など計5カ所では力強い演舞を披露。「ソイヤソイヤ」などのかけ声に合わせ、子どもたちが鼕を打ち鳴らした。
内中原町の鼕をたたいた島根大付属義務教育学校1年の泉奏太朗さん(7)は「手をいっぱい動かすのが楽しかった」と笑顔を見せた。
(小引久実)