作品を鑑賞する来場者ら=松江市殿町、島根県民会館
作品を鑑賞する来場者ら=松江市殿町、島根県民会館

 池坊松江支部の生け花展が2日、松江市殿町の島根県民会館で始まり、キクや柿の実など秋の花木であしらった約80点が、来場者を楽しませている。3日も。入場無料。

 生花店に加え、近くの山や野原で調達した味わいのある枝やススキなども花材に取り入れた。和室や床の間が減った近年の住宅事情に合わせて洋風の花器を使う作品もあり、各自が思い思いに秋を表現した。

 青山華峰さんの生花は、花が描かれたびょうぶを背景にキクやシュウメイギク、曲線美が美しい赤い実の付いたツルウメモドキを組み合わせ、奥行きを感じさせる仕上がりとなっている。

 松江支部は約180人が在籍し、生け花の魅力を毎年の展示で伝えている。石飛有美支部長は「枯れ葉や朽ちた枝も使いながら、秋の風情を美しく見せるのが池坊の神髄。ゆっくり見て楽しんでほしい」と来場を呼びかけた。

 (小引久実)