地元住民に瑞穂ハイランドの状況を説明する島根県邑南町の担当者=同町市木、市木公民館
地元住民に瑞穂ハイランドの状況を説明する島根県邑南町の担当者=同町市木、市木公民館

 2020年3月に営業停止したスキー場・瑞穂ハイランド(島根県邑南町市木)の後継企業が決まらないまま破産手続きが終了する可能性があることが12日、分かった。手続きが終われば、後継企業候補と交渉していた破産管財人の任務が終了し、営業再開はより困難になる見通し。

 島根県邑南町が12日夜に開いた住民説明会で明らかにした。

 町や破産管財人によると、破産管財人の報酬や施設の維持費は通常、破産した企業の財産で賄う。今回の手続きでは、グループ企業の財産では報酬や維持費に充てる分が足りなくなるため、4月下旬に開かれる債権者集会を経て、東京地裁が認めれば手続きが終了する可能性がある。

 終了すれば後継企業の交渉を担っていた破産管財人が任務を終え、後継企業を探す人材がいなくなるため、再開はより困難になる。ただ、地裁の判断で手続きが延長されれば、現在の破産管財人が後継企業探しを続けることができる可能性があるという。

 町も事実関係を把握した上で12日夜、地元の市木地区住民を対象に説明会を開いた。町商工観光課の寺本英仁課長は、引き続き現在の破産管財人に後継企業探しに当たってもらいたいとの考えを示した上で「手続きを終了させないためには、町と地域が一体で活動する姿勢を破産管財人から裁判所に伝えてもらう必要がある」と説明した。

 地元住民は、営業再開に向けた活動を行う協議会を設立。今後、町に対してスキー場存続の要望活動を行うことを決めた。

 会長に就任した市木地区の石田雅春自治会長(68)は「スキー場の営業停止で、民宿やレンタル業には影響が出ている。町と協力して早く後継企業を決めたい」と話した。

 (三浦純一、石川麻衣)