追悼の集いで慰霊碑に献花する参列者=松江市玉湯町玉造、玉造ふれあい公園
追悼の集いで慰霊碑に献花する参列者=松江市玉湯町玉造、玉造ふれあい公園

 【松江】松江市玉湯町出身の戦没者163人を追悼し平和を祈る「戦没者追悼の集い」が16日、同町玉造の慰霊碑前であり、遺族らは平和への思いが風化しないよう歴史を伝えていくと誓った。

 慰霊碑は1965年に建立された。集いは玉湯地区社会福祉協議会や市玉湯支所などでつくる実行委員会が主催した。町遺族会が解散した2017年を最後に追悼行事は実施されておらず、戦後80年の節目を迎え、8年ぶりに開催した。

 集いには遺族や実行委のメンバーら35人が参加した。黙とうの後、主催者代表で玉湯地区社会福祉協議会の勝部正道会長が「戦争の惨禍を二度と繰り返さず、平和を守り抜くことは福祉の根幹で、次世代への責務」とあいさつした。

 祖父を硫黄島で亡くした山本祥宏さん(70)は「集いに際して祖父の遺影を眺め、平和が大事だとあらためて思った。歴史を後世に語り継いでいく必要がある」と話した。(山本泰平)