第八章・寛永の危機(15)

 

「帝(みかど)は二十日から岩倉の実相院(じっそういん)に、療養のために参籠(さんろう)なされます。この時なら会えるかもしれぬとおおせでございます」

「会えるかもしれぬとは、どう...