再建計画を説明する一畑電気鉄道の大谷厚郎会長(左)=松江市殿町、サンラポーむらくも
再建計画を説明する一畑電気鉄道の大谷厚郎会長(左)=松江市殿町、サンラポーむらくも

 新型コロナウイルスの影響で経営が悪化した一畑グループが再建策の一環で、一畑バス(松江市西川津町)の松江―境港間の観光路線と3カ所の案内所を廃止する。一畑トラベルサービス(同市千鳥町)の大田、雲南両営業所も廃止し、経費削減につなげる。

 持ち株会社の一畑電気鉄道(同市中原町)の大谷厚郎会長が、9日に松江市内であった一畑電車沿線地域対策協議会の臨時総会で説明した。

 一畑バスの路線見直しはJR松江駅などとJR境港駅を結ぶシャトルバス(1日4往復)で、隠岐汽船との接続便(同1~2往復)を除く観光路線を4月1日から廃止する。バス定期券の販売窓口は松江、出雲両市の計9カ所のうち、恵曇連絡所、玉造案内所、大社連絡所を3月末までに順次閉所する。

 一畑トラベルサービスの大田、雲南営業所は3月15日で営業を終了し、機能とスタッフ計4人を出雲営業所に移す。山陰両県を4営業所体制に縮小するほか、グループの台湾事務所の人員を2人から1人に減らす。

 このほか一畑電鉄と一畑バスの2社で計55人の希望退職を募集している。グループ全体で3月末までに人件費と販管費を圧縮し、2019年度から計約6億円の削減を見込む。大谷会長は「緊張感を持って計画を進め、(コロナ後の)需要が回復した際に利益を享受できる体制をつくりたい」と話した。

 一畑グループはコロナの影響を受け21年3月期の連結で純損益の赤字が35億円に膨らみ、約10億円の債務超過に陥る見通しとなっている。    (部田寛孝)