NHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』(毎週日曜 後8:00 総合ほか)で戦国大名・朝倉義景を演じる俳優の鶴見辰吾が16日、福井県内のゆかりの地を訪問し、役の背景となる歴史と文化に触れた。
【画像】朝倉義景ゆかりの地を旅する鶴見辰吾
鶴見にとって大河ドラマ出演は、『軍師官兵衛』(2014年)以来となる。「今の年齢だからできる表現を発揮したい」と意気込んで臨んだ本作で演じる朝倉義景は、越前・若狭を治めた名門・朝倉氏の11代当主。小栗旬演じる織田信長と対峙する重要人物の一人だ。
最初に訪れたのは、福井市にある福井県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館。一乗谷朝倉氏遺跡は、100年以上にわたり城下町として栄えた都市の遺構が良好な状態で残る、全国でも稀有な史跡で、約278ヘクタールが国の特別史跡に指定されている。
1967年から続く発掘調査では、戦国時代の生活を伝える膨大な資料が出土。2022年10月に開館した同館では、国指定重要文化財を含む約800点を展示しているほか、城下町の暮らしを再現した精巧なジオラマや、朝倉氏当主の館を原寸大で再現した展示などを通じて、当時の繁栄を体感できる。
館内で一乗谷の地図を前にした鶴見は、「ここにいる設定でお芝居をしました」と語り、撮影当時の記憶を回想。戦国時代の地面をそのまま保存した展示や、川から物資を運び込んだ入り江の構造について説明を受けると、「当時の構造物がそのまま残っているんですか?」と驚きを見せた。
さらに、当時の人口が約1万人規模の都市だったと知ると、「そんなにいたの?」と目を丸くし、使い捨ての灯明皿についても「今でいう紙コップのようなものですか?」と質問するなど、戦国時代の生活文化に強い関心を寄せていた。
出土品とともに当時の暮らしを再現したジオラマを前に、鶴見は「領国拡大や戦闘に特化するのではなく、文化都市として一乗谷を築き守り続けたことこそが、朝倉義景の生き方の答えなのかもしれない」と語り、人物像への理解を深めた様子だった。
訪問を終え、「事前に調べていましたが、実際に訪れてみて、この時代に生きていたら一乗谷に住みたかったという思いがさらに強まりました」とコメント。文化を重んじた戦国大名としての義景の魅力に触れ、感慨をにじませた。
その後、大野市にある朝倉義景の墓所を訪れた鶴見は、静かに手を合わせ、「義景公に敬意を表して演じさせていただきました」と役に込めた思いを明かした。
信長との対峙シーンについては、「得体の知れない恐怖を感じながらも、信長を下に見ていた部分もあったのではないか。その複雑な感情を意識しながら、無益な殺生を好まない人物として演じていました」と語り、役作りの一端を披露した。
午後には、朝倉義景の訪問記録が残る東尋坊や坂井市龍翔博物館にも足を延ばした。三国湊を通じた交易によって朝倉氏の繁栄が支えられていたことや、地名の由来にまつわる逸話について説明を受け、「そんな悲しい物語が…」と漏らしながら、真剣な表情で耳を傾けていた。
坂井市龍翔博物館では、三国湊を通じた交易が朝倉氏の経済基盤を支えていたことを学び、文化と経済の両面から統治を行った戦国大名としての実像への理解をさらに深めた。
大河ドラマ『豊臣兄弟!』では、信長と対峙する越前の名門当主として、文化を愛しながら激動の時代を生きた朝倉義景の姿がどのように描かれるのか、注目したい。
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