大雪時に車両の立ち往生が発生するのは、停車した車の重さやタイヤの空転でできた雪のくぼみに、後続車のタイヤがはまってさらに深くなり動けなくなるのが原因だと、福井大と新潟大のチームが30日発表した。福井大の藤本明宏准教授(雪工学)は「立ち往生を防ぐには早期の通行止めや広域迂回(うかい)を促すことが有効だ」と話している。

 チームによると、2010~21年に大雪による立ち往生が少なくとも31件発生している。通常の降雪量ではあまり起きず、なぜ大雪時に発生しやすいのか、はっきりしていなかった。

 新潟県魚沼市での実験では、2トントラックが1時間停車すると、タイヤが約7センチ雪に沈むことが判明。発進時にタイヤが空転すると、くぼみが深くなる。このくぼみに後続車がはまると、抜け出すのが難しく、タイヤが空転して、さらにくぼみが深くなるという悪循環が起きるという。

 今年1月の福井県の立ち往生現場を調査したところ、こうしてできたとみられる路面の激しい凹凸を確認した。