旧宇都井駅構内を走るトロッコ=島根県邑南町宇都井
旧宇都井駅構内を走るトロッコ=島根県邑南町宇都井
島根、広島両県境に架かる第3江川橋梁=島根県邑南町宇都井
島根、広島両県境に架かる第3江川橋梁=島根県邑南町宇都井
旧宇都井駅構内を走るトロッコ=島根県邑南町宇都井 島根、広島両県境に架かる第3江川橋梁=島根県邑南町宇都井

 廃線となったJR三江線の旧宇都井駅(島根県邑南町宇都井)から島根、広島両県境の江の川に架かる鉄橋をトロッコで渡る社会実験が23日、始まる。邑南町内と広島県三次市内での宿泊をセットにしたプランを合わせて用意し、鉄道資産を生かした観光の可能性を検証する。運営するNPO法人は旧宇都井駅と旧口羽駅(邑南町下口羽)、間に位置する旧伊賀和志駅(三次市)を結んだ運行を構想。今回の実験が実現への試金石になると意気込む。

 NPO法人江の川鉄道は2、7、8月に旧口羽駅から江の川を渡る第4江川橋梁(きょうりょう)(230メートル)を往復するコースでトロッコによる観光イベントを実施。JR西日本から第3江川橋梁(243メートル)も来年3月まで町が無償で借りており、新しい試みに挑む。

 今回のコースは、地上20メートルにホームがあり「天空の駅」と呼ばれた旧宇都井駅を発着点に邑南町と三次市を結んで江の川を渡る第3江川橋梁を往復する約1・5キロ。高さ30メートルからの眺望や秋の紅葉が楽しめるほか、帰りの下郷トンネルでイルミネーションの投影も計画する。

 運行に合わせて邑南町内の三つのゲストハウスや三次市作木町のアウトドア施設「江の川カヌー公園さくぎ」での宿泊プランを用意。三次駅発着でトロッコ乗車に旧宇都井駅周辺を照明で彩る「INAKA(イナカ)イルミ」の見学や食事を組み合わせたバスツアーも企画した。

 江の川鉄道の日高弘之理事長(80)は「3駅を結ぶのを何とか実現したいとの思いでの実験だ。具体的な成果を出し、鉄道資産が地域活性化に寄与すると示したい」と話した。

 トロッコは23、24日、11月6、7、20、21、22日の計7日間運行。定員6人で1日6、7便運行。料金は中学生以上1500円、小学生800円。未就学児無料。

 トロッコのみの予約は島根県西部の観光体験サイト「いわみん」で受け付け、宿泊を伴うプランは邑南町観光協会の特設ページから受け付ける。問い合わせは江の川鉄道、電話090(3221)5040。 (糸賀淳也)

▼2月に催されたトロッコ列車試乗会の様子