<短歌>

 ◇法吉公民館短歌会(松江市)

「戦争っていうのはね、犯罪」と言ふ上谷登茂枝さん十一歳の時の体験 上野 里子

たか空を二羽で飛びゆく鳥のありどこをめざすやみなづきの朝 福間美和子

刻々と雲の走りて十六夜の月皓々と水無月の夜 室崎 和子

娘より今年も届く花束を遺影に供う父の日の朝 須田 芳子

拳ほどの夏果実りて分けて食ぶ梅雨の無花果ほほえみ運ぶ 日野 和久

垂れる汗のしょっぱいほどに草引けば南瓜の蔓に小さき実の見ゆ 高野 由美

繋が...