高齢化が進み、ヘルスケア市場の拡大が見込まれるタイに向け、島根県内の介護、医療関連機器メーカーが積極的に攻め込む。県などは12月に現地企業とのオンライン商談会を初めて開催し、販路開拓を後押しする。

 タイの65歳以上の人口比率は現状の約1割から、2030年代には2割を上回り、アジアの主要新興国の中で最も速いペースで高齢化が進むとみられている。

 ヘルスケア関連の有望市場として、県としまね産業振興財団はオンライン商談会を企画。タイの下請け産業振興協会や商工会議所の会員企業とのマッチングで、島根県側は6社が参加を決めた。

 介護機器製造のリバティソリューション(松江市西嫁島1丁目)は、介護用の自動排せつ処理装置を売り込む。東南アジア展開への足掛かりとする考えで、福間英夫総務部長は「自社開発の製品の良さを理解してくれる提携先を探したい」と期待する。

 医療福祉機器製造のキシ・エンジニアリング(出雲市里方町)は19年から、病院向けのリハビリ歩行器の製造販売を現地企業に委託している。当初は苦戦したが、委託先の製造品質が向上し、販売も軌道に乗りつつあるという。

 新たな提携先を探すため、商談会に参加する岸征男会長は「ヘルスケア分野におけるタイの独自製品はまだ少ない。現地企業と協力し、ニーズを踏まえた開発を進めたい」と話した。 (部田寛孝)