江津市の市政課題について、山下修市長と住民が語り合うタウンミーティングが14日、市内であった。懸案の旧市庁舎(江津市江津町)のあり方について山下市長は、建物の詳細調査を実施し、市民の意見を踏まえて再利用か解体かを最終判断する考えを示した。
フランスの建築家ル・コルビュジエの弟子、故吉阪隆正氏が設計した旧庁舎はモダニズム建築として評価され、一部市民から、改修して図書館などに再利用する案が上がる。
約50人が参加したタウンミーティングでも手狭で老朽化した市立図書館に代わる施設として残すよう求める声が出た。山下市長は「改修して利用できる年数や費用を勘案しながら、幅広い市民の意見を聞いて結論を出したい」と説明。早期に建物調査を始め、検討材料を得たいとした。
旧庁舎は築後59年がたち老朽化。5月に新庁舎を移転新築した後は、空いた状態となっている。市は専門業者に委託し、2021年度中に改修した場合の利用可能な年数や費用を調べる計画だったが、新型コロナウイルス禍のため調査を延期している。(福新大雄)